ABEMA TIMES(4/10)

「ChatGPT」などの便利なAI技術が次々と登場するなか、教育現場でもそうした最新技術とどう向き合うかが問われている。各大学では規制や注意喚起など、学生の使用を見据えた対応がはじまっている。

【映像】東大、東北大、上智大のChatGPT対策

松野官房長官は6日の会見で、ChatGPTの教育現場での活用について言及。読書感想文や論文などの文章が簡単に作成できてしまうため、文科省が教育現場での取り扱いについてのガイドラインを示す方針を明らかにした。

便利である一方で、学習への影響が懸念されるなか、各大学でChatGPTのような生成系AIをめぐる対応の検討が進められている。

上智大学は、教員が許可した場合を除き、レポートや論文などにAIが生成した文章やプログラムなどの使用は認めず、発覚した場合は不正行為に関する処分規定にのっとり厳格な対応を行うと公表。東北大学では、教員と学生向けに留意事項を提示。実際の活用例などを紹介し、教員がその精度や問題点を理解した上で注意喚起などの対応を行うよう促した。

先日行われた入学式の式辞でChatGPTに言及したのが、京都大学の湊長博総長だ。AIによる文章作成には誤情報が含まれるリスクなどがあると指摘し、文章を書くことの大切さを強く訴えた。

京都大学・湊長博総長

「“文章を書く”ということは、時間をかけてじっくりと検証しながらできる限り正確な知識に基づいて、最も自分らしい思考や感性を作り上げ表現していくプロセスである。それこそが研究(リサーチ)への第一歩であり、自己実現へつながる道であると私は確信する」

そして、東京大学の太田邦史副学長はChatGPTとの向き合い方に関する声明を発表。自身の専門分野である分子生物学で例え、「『組換えDNA技術』の登場に匹敵する変革ではないか」と、社会に与える影響の大きさを表現している。(『ABEMAヒルズ』より)