京都新聞(2023年1月19日 20:51)

理事長批判で解任「パワハラ放置は学校滅びる」 平安女学院中学・高校の教員4人提訴

学校法人平安女学院(京都市上京区)の山岡景一郎理事長の学校運営を批判したところ、報復でパワハラを受けたとして、平安女学院中学・高校の教員らが19日、法人と理事長に対し管理職解任の取り消しと計400万円の損害賠償を求める訴えを京都地裁に起こした。

訴えたのは、元副校長や元教頭らいずれも同中・高の現役教員4人。

訴状によると、理事長は2003~11年、教員に根拠のない懲戒処分を行うなど強引な経営を行った。さらに2021年の卒業式で理事長が差別的な発言をしたとして、教員らが抗議の意見書を提出すると、意見書を書いたとする教員をどう喝したり、理事長に批判的な副校長や教頭を解任するなどしたという。また、原告4人の昇給査定を正当な理由なく最低評価とした、と訴えている。

記者会見した元教頭の女性(50)は「独裁、パワハラを放置すれば学校が滅びる。生徒が安心して通える学校を守りたいと提訴を決意した」と訴えた。

平安女学院側は「訴状を見ていないのでコメントできない」としている。

■しんぶん赤旗(2023年1月19日

平安女学院でパワハラ
京都地裁 4教員が理事長を提訴

学校法人平安女学院(京都市上京区)の理事長による理不尽な学校運営を批判したため、報復的な人事や評価を受けたことは不当だとして、平安女学院中学・高校の現役教員4人が19日、法人と理事長に対し、役職の地位確認と損害賠償を求めて、京都地裁に提訴しました。

訴状等によると、同法人の山岡景一郎理事畏は2003年の就任以来、労働組合を敵視し、教員に対する繰り返しの根拠のない懲戒処分など、強引な経営を行ってきました。21年3月の卒業式では「世の中にはおったら害になる人がいる」などとする差別的な式辞を行い、これに意見した教員らに対し惘喝(どうかつ)的なパワハラを行いました。

理事長に対して説明を求め、意見してきた当時管理職だった2人の原告を22年4月、合理的な理由もなく一方的に解任。同年度昇給時には、労働組合役員などを務める2人と合わせ、 原告4人を差別的な給与査定で最低評価としました。原告らは、管理職解任の取り消しと、計400万円の損害賠償を求めています。
原告4人は同日配者会見し、元教頭の島田純さん(50)は「これ以上問題を放置しては学校が壊れてしまう。一日も早く民主的な学校を取り爾Uたい」と
語りました。