NHK栃木(02月27日)

宇都宮大学の大学院で、3年間にわたって授業をしていないにもかかわらず学生に単位を与えていたとして、40代のを受けました。

宇都宮大学によりますと、停職処分を受けたのは大学院の地域創成科学研究科に所属する40代の男性の准教授です。
准教授は、昨年度まで大学院で週に1回、2単位分の授業を担当していましたが、令和元年度以降の3年間、授業ではなくゼミや学会発表のための指導をしていたということです。
こうした対応は認められていませんが、准教授は、授業の代わりとして単位を与えていたということで、大学は、今月24日付けで停職5か月の懲戒処分としました。
准教授は大学の調査に対し、「受講者が全員ゼミ生で内容も研究室で取り組むテーマと近く、内容はすでに身についていると思った。研究に費やす時間を確保できると勝手に判断してしまった」などと話しているということです。
このほか大学は、令和2年3月に行われた大学院の入学試験で、受験予定の外国人学生1人に入試問題と類似する事前課題を出していたなどとして、地域創成科学研究科に所属する60代の男性教授を今月24日付けで停職3か月の懲戒処分としました。
大学では再発防止策として、新年度から大学院できちんと授業が行われたか確認する管理システムの運用を始めるほか、今年度末までに(R4度)受験生への対応を明確化したガイドラインの作成に取り組むということです。
宇都宮大学の吉澤史昭理事は、27日県庁で開いた記者会見で、「大学全体の不名誉となる行為であり、社会的な信用を失墜する行為で深くおわび申し上げます」と述べました。