【石川】金沢大学が今年3月末に廃寮とする方針を定めている学生寮について、男子寮の「泉学(せんがく)寮」(金沢市野町5丁目)の寮生らが27日、廃寮期限の再考や議論の場を求めた署名を大学に提出した。寮生らは昨年3月から署名活動を始め、約1年間で4132筆の署名が集まったという。
金沢大学が今年度末に廃寮の方針を示しているのは、1965年築の泉学寮と女子寮の「白梅(はくばい)寮」(64年築)の二つ。金大によると、今年1月時点で合計約90人が暮らす。大学側は廃寮後は2012年と17年に建てられた寄宿舎への入居をあっせんするなどしている。
泉学寮の寮費は月700円で、経済的に苦しい県外出身の学生の受け皿になってきた。このため、泉学寮で暮らす学生の一部が大学の廃寮方針に反対の声を上げ、活動を支援する国会議員も出てきた。
27日は泉学寮の寮生ら約10人が大学を訪れ、署名を提出した。提出後に金沢市内で開いた会見で、寮生の冨樫洋乃輔さん(22)は「せめて現在の寮生が卒業するまで、廃寮を延ばせないのか。貧しい学生の学び継続のため、寛大な判断をしてほしい」と語った。
署名の提出を受け、今後の対応などについて金沢大に書面で質問をしたところ、「改めて述べることはありません」としたうえで、2019年の廃寮決定以来、学生に対して周知を行ってきたことを説明。「泉学寮及び白梅寮ともに建物の老朽化のため学生の安全・安心が保証できない状況です。ご理解いただきたい」との回答があった。