医療介護CBnews(1/26)

文部科学省は26日、大学などの設置認可基準の一部を改正する告示案の概要を公表した。薬剤師が不足する地域の人材確保を図りつつ、臨床薬学に関する学科の収容定員総数を抑制する。

薬学系人材養成の在り方に関する検討会の「6年制課程における薬学部教育の質保証に関するとりまとめ」(2022年8月)を踏まえ、臨床薬学に関する学科の設置・収容定員増を抑制する。ただし、地域の需要に応じて薬剤師の地域偏在を解消するための人材養成を行う場合は例外とする。

25年度以降の設置認可申請から適用する予定で、告示の施行後5年を目途に、改正後の規定の施行状況や地域・社会の需要に照らした臨床薬学に関する学科の収容定員の状況などを勘案し、「必要があると認めるときは、規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずる」としている。

検討会のとりまとめでは、将来的に薬剤師の供給が需要を上回り、薬剤師が過剰になると懸念されていることを取り上げ、6年生課程の薬学にかかる学部・学科の新設・定員増について「抑制方針をとることとし、速やかに制度化を進める必要がある」としていた。