青森公立大(青森市)の香取薫学長(70)が、教員のミスに対し「クビだ」と暴言を吐いたり、決裁の際に応接テーブルを蹴ったりしたなどと指摘する相談が学内で相次ぎ、大学側がパワーハラスメントに該当する疑いがあるとみて調査していることが27日、関係者への取材で分かった。

関係者によると、学長は大学側の聴取に対し、一連の指摘について「記憶がない」とする一方、「持病の影響でイライラしていた。強く叱ったかもしれないという認識はある」と説明している。

香取学長は2022年9~12月、学生の成績評価の採点でミスをした教員に「他の学校なら即クビだ」とまくしたてたり、別の教職員が学内手続きの決裁を求めた際に理由を示さず「許可できません」と怒鳴ってテーブルを蹴ったりしたなどとされる。

昨年12月に複数の相談があり大学側が調査を開始。現場にいた第三者への聞き取りなどから、指摘の大半を事実と判断しているとみられる。これらの相談者以外からもパワハラと疑われる情報が寄せられており、今後追加の調査を検討する。

青森公立大のホームページなどによると、香取学長の専門分野は情報科学で、06年から教授として勤務し、12年から学長を務めている。大学の広報担当者は取材に「調査しているかどうかも含めてお答えできない」としている。(共同)